本日は5大ウイスキーの一つであるジャパニーズウィスキーが現状抱えている問題点等についてのお話になります。
ウイスキーについてある程度の知識がある方からすれば今更感のある内容にはなってしまいますが、あまりお詳しくないという方にとっては役に立つ内容になっています…と信じています(´・ω・`)
まずは簡単なジャパニーズウィスキーの歴史についてのおさらいから始め、順を追って説明をしていきます。
目次
ジャパニーズウイスキーの歴史について
日本におけるウイスキーの歴史については多くの方がご存知だと思いますので、ここでは簡単にだけ述べます。
現ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝とサントリーの創業者である鳥井信治郎がタッグを組み、「日本のウイスキー」を作り始めたことが歴史の始まりになります。
この二人が出会うより以前は、ウイスキーに対する本場の製造方法のノウハウを持ち合わせている日本人はいませんでした。
洋酒の製造方法に関心が高かった竹鶴さんが当時勤めていた社長の勧めもありスコットランドへウイスキーについて学ぶ留学をします。
とは言っても、竹鶴自身もこれといったツテやコネを持っていた訳では無く、現地の大学や蒸留所等にアポも持たずに突撃し、直接の交渉を行ってう事で自ら学びの場を得ていた様です。
凄いバイタリティーですよね(´・ω・`
ニッカウヰスキーの誕生について
そうやって本場のウイスキー造りのノウハウを得て日本に帰国をした竹鶴でしたが、帰国後も直ぐにはウイスキー造りに取り掛かる事は出来ませんでした。
ウイスキーの蒸留所造りには余りにも莫大な費用が必要となるからです。
当時の日本は第一次世界大戦後の戦後大恐慌影響も大きく、勤めていた会社(摂津酒造)では蒸留所の建設をする事が出来ませんでした。
そういった経緯もあり摂津酒造を退社し、中学校の教師などをしながらもウイスキー造りの夢を諦めきれないでいた竹鶴の元に鳥居信治郎がスカウトに訪れた事が全ての始まりです。
後はご存知の通り、竹鶴政孝がサントリーを退社しニッカウヰスキーを設立して現在の日本のウイスキー界を代表する二大メーカーにまで発展をすることとなりました。
ここまで色々と書きましたが、詳細を知りたい方は「マッサン」でも見おいてください(´・ω・`)
「5大ウイスキー」の一つとされる日本のウイスキーの問題点について
ここまで日本のウイスキーの黎明期についてのお話をさせていただきました。
そこについては理解していただけたと思いますが、それでも何故日本が「5大ウイスキー」に数えられているの?となるかもしれません。
ニッカやサントリーから発売されているウイスキーはコンビニ等でも良く目にしますし実際に飲んだことがある方も多いとは思います。
しかし実際に飲んでみた感想として「美味しい」と思われる方はあまり多くは無いのでしょうか。
勿論そういったコンビニ等で日常的に見かけるウイスキーであっても、味が好みであるという方も中にはいらっしゃるとは思うのですが、日本のウイスキーが世界的に評価されているのはそういった商品ではありません。
実際に日本のウイスキーは近年では世界的な賞を幾つも受賞しており大変高い評価を得ています。
しかしその様な銘柄については今日では非常に高額で取引をされる様になっており、私達一般人には中々手が出せません。
まあ値段的には数万~数十万円なので一般の方であったとしても購入をする事自体は可能ですが、日頃の生活の中で常飲をする為には現実的な値段とは言えません。
日本のウイスキーの場合は良くも悪くも価格の高い物と低い物の間にはかなりのレベル差があります。
元々ウイスキーに対してあまり知識の無い方達が気まぐれでコンビニやスーパー等で売っている安くて不味いウイスキーを手に取った際の影響から、ウイスキー全体に対して、「美味しくない」というイメージを持つ様になる方が多い様に思います。
実際に私の知り合いの多くも同様の感想を持っている方が殆どです。
そういった方達からすれば日本が「5大ウイスキー」と呼ばれている事を知れば不思議に思う事でしょうね。
日本のウイスキーの問題点は正にそこで、日本以外の他の銘柄であれば大抵は2000円代から、下手をすれば1000円弱でも十分に美味しいと思う事が出来る質の高いウイスキーの銘柄も沢山存在しています。
海外のウイスキーとの差について
スコッチの場合は2000円代で12年物を買う事が可能で、そのコスパの高さには毎度驚かされています。
実際に味もかなり美味しですしね。
日本の銘柄で12年物を手に入れようとした場合は数倍から、下手をすればプレミア価格の影響から10倍近い値段が必要となる場合もあります。
手が出ない…(´・ω・`)
海外の品評会に提出される「ジャパニーズウイスキー」については非の打ち所がない一級品であることに間違いはありませんが、我々の日常の中で目に擦る日本のウイスキーには、その良さは見る影もありません。
近年は特に原酒不足の影響もありますので質の高い商品を作っていく事は難しいのだろうとは思いますが、それでも1000円代から3000円代で買う事の出来る庶民層向けの商品についても、より一層力を入れていただける事を願います。
ジャパニーズウイスキーについては基本的にはサントリーとニッカウヰスキー、後は本日は登場していませんが「イチローズモルト」の商品を知っておけば良いとは思います。
イチローズモルトについてはまた今後の記事中で触れていきたいと思います。
大手メーカー以外の日本のウイスキーについて
その他にも上で挙げた三社に比べると認知度は著しく落ちますが(失礼か)、個人的に非常に気に入っているメーカーがありますので次はそちらも併せて紹介をさせていただきます。
そのメーカーさんは「あかし」シリーズを手掛ける地ウイスキーのメーカーである江井ヶ嶋酒造さんです。
こちらは兵庫県明石市に籍をおく会社で元々は日本酒を手掛ける酒造会社だった様です。
江井ヶ嶋酒造さんがウイスキー造りに着手を開始したのは割と最近になってからの様で、私も「あかし」シリーズについて知ったのはつい3年程前の事になります。
近頃はスーパーでもよく目にする様になり知名度が急上昇している感もある「あかし」ですが、味も良いんですよね(´・ω・`)ウマイ
その中でも特に「あかし RED」や「ホワイトオーク あかし」に関しては販売されている価格も非常に安く、コスパ面にも優れています。
個人的には、日本の下手な有名メーカーの安ウイスキーを買う位であれば上記の1000程度で購入が可能な「あかし」シリーズを買う事を強くオススメします。
原酒自体が若いせいかアルコールの刺激感などはそこそこ残ってはいますが香りが良く、ハイボール等にすれば非常に美味しく飲むことが出来ます。
ちょっと脱線しすぎました。
個人的な感想はこの辺りにして本題に戻ります。
ジャパニーズウイスキーのその他問題点について
その他のジャパニーズウイスキーの問題点としては、明確な定義が存在していないという点です。
他の国の場合であれば、「最低何年以上の熟成を~」等と言ったルールが存在しているのですが、日本の場合はそういった枠組みが存在していません。
故に、成分的には殆ど焼酎であるにも関わらずウイスキーとして販売されている商品も存在しています。
また、外国人の方の場合はこういった日本のウイスキー事情についてあまり把握されていませんので、「山崎」や「白州」の様に取り敢えず「ラベルに漢字が記載されていればそれなりに質の良いジャパニーズウイスキーだろう」という程度の間違った認識の方も大勢います。
そういった知識の無い外国の方達が粗悪な「ジャパニーズウイスキー」の犠牲者にならない為にも、今後はある程度の枠組みを用意してほしい物です(´・ω・`)
まあここで言っても何の意味もありませんが…。
「ジャパニーズウイスキーが抱える問題点について」の総評
今回は現在のジャパニーズウイスキーが抱えている問題・課題についてを取り上げた内容となっております。
冒頭でも述べましたがウイスキーについてある程度の知識を有している方からすれば今更感がある内容ではあったと思いますが、最近ウイスキーを飲み始めた方やこれからウィスキーについて学んでいこうと思われている方にとっては少しは意味のある内容になっていたのではないかと思います。
今回の様なウイスキーについて語る記事や、実際に色々な銘柄を飲んで感想を述べていくテイスティングレビュー記事を今後もどんどんアップしていく予定なので、興味のある方は是非また足をお運びください。
それでは今日はこの辺で(´・ω・`)ノマタネ
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