先日はウイスキーの代表的な飲み方である「ストレート」、「ロック」、「トワイスアップ」、「ハイボール」の4種類の飲み方についての記事を書きました。
そちらの記事をまだ読まれていないという方はまずそちらの記事からご覧になっていただいた方が、本日の内容についてもより理解が容易になると思われます。
ウイスキーの飲み方については上記の方法に比べると若干マイナーではありますが、まだまだ豊富な飲み方が存在しています。
本日はそちらの飲み方についてご説明をしていきます。
目次
ハーフロックについて
ハーフロックとは通常のオン・ザ・ロックの派生形の飲み方で、通常のロックの状態に更にウイスキーと同量の水を加えた飲み方になります。
ハーフロックは基本的にはその名の通りオン・ザ・ロックの一種ではありますが同時にトワイスアップの一種とも言えます。
厳密にはトワイスアップの場合は氷が入りませんのでその辺りがハーフロックとの明確な違いと言えます。
この様にしてウイスキーの中に氷と水を加えてやることで度数や個性が強い銘柄のウイスキーを落ち着かせて飲みやすくなります。
ロックの場合は香りが閉じ気味で美味しく無かったり度数が高くて飲み辛い。
トワイスアップの場合は見た目や味の物足らない、香りが強く出すぎて飲み辛い。
こういった互いに足りない部分を補完しあった非常に合理的な飲み方がハーフロックの特徴と言えます。
単純計算で考えれば元々が40度の銘柄の場合、ハーフロックで飲むとなるとアルコールの度数的には20度以下となる計算です。
氷から溶け出した水分を考えれば作ってすぐのタイミングでは17~18度程度になっていると予想されます。
日本酒のアルコール度数が平均で15~16度なのでウイスキーの場合はハーフロックの状態であっても最初の内はそれと同等程度の度数であると言えます。
なので仮に普段ストレートやロックをメインでウイスキーを飲まれている方からすればハーフロックは非常に飲みやすくスイスイ杯が進みがちなのですが、実際にはまだまだそれなりに度数の高い状態なので飲みすぎには注意をしましょう(´・ω・`)
ハーフロックに合う銘柄は基本的には通常のロックの場合と同じでアルコール度数が高めでボディのしっかりした銘柄との相性が良いです。
ハーフロックの作り方
グラスへ大き目の氷を入れウイスキーを注ぎます(無ければ通常サイズの氷でもOK)。
マドラーでウイスキーと氷をよく混ぜて馴染ませます。
この際にウイスキーをしっかりと氷で冷やしてやる事が大切です。
最後にウイスキーと同量の水をグラスへ注ぎマドラーで軽めに混ぜて完成です。
ハーフロックにおすすめの銘柄
・ブッカーズ
・ノブ クリーク
・フロム・ザ・バレル
・あかしバーボンバレル5年
水割りについて
基本的にはハーフロックと同じ様な作り方をしますがこちらの場合は使用する氷はそこまで大きなものは使用しません。
グラスへ氷を入れてウイスキーを注ぎます。
ここまでは大体ハーフロックの時と同じですが、水割りの場合はその後に注ぐ水の量がウイスキーよりも多めになります。
入れる水の分量はその人の好みにもよりますが、大体の場合はウイスキーに対して2から3倍の量の水を入れる場合が多いです。
最後に軽く混ぜて馴染ませたら完成です。
下記の様な癖の少ない銘柄を使用して作られたウイスキーの水割りは食事の邪魔もしませんので食中酒にはぴったりと言えます。
ハイボールの様な炭酸由来の主張の強さもありませんので和食にも合います。
水割りにおすすめの銘柄
・シーバスリーガル ミズナラ 12年
・グレンフィディック 12年
・白州
・白角
ウイスキーフロートについて
ウイスキーフロートは一杯で様々な味や香りの変化を楽しむ事が出来る非常に通な飲み方です。
似た目にもお洒落で華やかな飲み方なのでインスタ映えも抜群です。
具体的な作り方としては、まずはグラスへ氷を入れ次に「水」を注ぎます。
これまでご紹介いたしました飲み方であれば氷の次は必ずウイスキーを入れてその後、水や炭酸水で割って味や濃度を任意に調整するという飲み方となっておりましたがウイスキーフロートに限れば先ず先に水を入れます。
その後ウイスキーを上部へ浮かべるようにお好みの分量だけ入れます。
ウイスキーを水の後に入れる際はあまり勢いよく入れるのではなく、そっと静かに注ぎ入れてやる事が大切です。
あまり勢いよく注いでしまうと飲む前から水とウイスキーが混ざり合ってしまいますからね。
直接水の液面へ注ぐのでは無くマドラー等を利用して流し込むようにしてやると上手くいきやすいです。
初めのうちはアルコールの度数が高いのですが、飲み進めて行く毎に徐々にウイスキーと水が混ざっていき飲みやすくなっていきます。
それに伴い味わいの方も最初はストレートに近い飲み口を味わう事ができ、次第にロック→ハーフロック→水割りへと味わが変化をしていきます。
バー等で高い銘柄を頼みたい場合にはウイスキーフロートで注文すると、上記の様に色々な味の変化を一杯で楽しむ事が出来てお得感があります(´・ω・`)
※ウイスキーフロートには氷は必ずしも入れる必要はありません。
ウイスキーフロートは基本的には、ストレートにロック、トワイスアップのどの飲み方でも美味しく飲むことができるバランスの良い銘柄と相性の良い飲み方です。
しかし逆にストレートでは癖が強くて中々飲み辛い銘柄をウイスキーフロートにする事によって、味の変化や飲みやすさの変わり具合を確かめるという事もフロートで飲む際の楽しみ方の一つです。
ウイスキーフロートにおすすめの銘柄
・響
・ザ・グレンリベット12年
・アードベッグ10年
ミストについて
ミストはクラッシュドアイスをグラスいっぱいに注ぎ、その中にウイスキーを入れる飲み方でオン・ザ・ロックの一種に分類されます。
ミストの由来はグラスに付いた霜が霧の様に見える事が由来です。
ミストは通常のロックで飲む場合と比較してもウイスキー自体がしっかりと冷やされます。
なので非常に涼やかにウイスキーを楽しむ事が出来る点が魅力の一つです。
その他には見た目にも華やかで涼しく、まるでカクテルの様なお洒落さを併せ持っている点も魅力です。
こちらの飲み方もウイスキーフロートと同様にインスタ映えにはぴったりな飲み方です。
後は味ですね(´・ω・`)
ここが一番肝心。
ロックの場合と比較してもそれ以上に冷却されたウイスキーは、高い度数のアルコール特有の刺激が大きく和らぎ非常に飲みやすくなります。
またロックで飲む場合以上に氷とウイスキーが触れる表面積が大きくなりますので、その分氷が早く溶け出します。
それによりウイスキーの持つアルコールの度数が低下しやすくなります。
それ故にアルコールの度数の高いウイスキー等にはミストという飲み方は非常に相性が良いです。
自分で氷を砕いてクラッシュドアイスを用意する事が面倒という場合はコンビニで売られているアイスコーヒー用のカップを使用すると簡単です。
ミストににおすすめの銘柄
・フロム・ザ・バレル
・ザ・グレンリベット12年
・ラフロイグ
ホットウイスキーについて
ホットウイスキーはその名の通り温かいウイスキーの飲み方になります。
作り方は非常にシンプルです。
まずはグラスを事前にお湯で温めておきます。
その際は耐熱性のグラスを使用してください。
ある程度グラスが温まったら最初に入れたお湯を捨てそこへウイスキーを注ぎます。
ウイスキーの分量に対して2.5~4倍程度のお湯を注ぎマドラーで全体を馴染ませたら完成です。
寒い季節にはピッタリな一杯です。
ホットウイスキーの特徴としては、温められることで各々の銘柄が本来持っている個性を非常に強く感じられる様になります。
特に香りの面での主張が顕著になりますね(´・ω・`)
ピート感がある銘柄をホットで飲む場合は更にピートの感じが増し、バニラの香りが特徴的な銘柄であれば更にバニラバニラするといった感じです。
いつも飲んでいる馴染みの銘柄がホットウイスキーにするだけでガラリと姿を変え、今まで見た事の無い新たな一面を発見する事が出来ます(´・ω・`)
しかし逆を言えばシングルモルトの銘柄の様な元々の個性が強い銘柄をホットウイスキーにした場合は個性が出すぎてしまい、却って美味しくなくなってしまう場合もあります。
もしもホットウイスキーを試してみたいという方にはブレンデッドウイスキーで作られる事をおすすめ致します。
ホットウイスキーにおすすめの銘柄
シーバスリーガル ミズナラ 12年
メーカーズマーク
バランタイン 12年
番外編
神戸ハイボールについて
神戸ハイボールとはその名の通り神戸が発祥とされるハイボールの飲み方です。
その作り方は非常に簡単。
用意する物は冷凍庫に入れてしっかりと冷やしたウイスキーと同じく冷えた炭酸水のみで氷は使用しません。
ウイスキーの場合はアルコール度数が40度前後と非常に高いため冷凍庫へ入れておいても水の様に氷になる事はありません。
冷凍庫に入れたウイスキーはとろみを持ち味もまろやかになります。
そのままストレートで飲んでも良いのですが今回は神戸ハイボールの説明なのでスルーしますね(´・ω・`)
※因みに冷凍庫で冷やしてキンキンにお酒を冷やして飲む方法を「パーシャルショット」と呼びます。
そうやってしっかりと冷やしたウイスキーと炭酸水を好みの分量で混ぜ合わせて出来るのが神戸ハイボールです。
神戸ハイボールの魅力としては氷を入れていない為に、時間がたっても味が薄まる事がありません。
最後までしっかりとウイスキーを味わいたいという方にはこちらの飲み方はオススメです。
神戸ハイボールにおすすめの銘柄
・角瓶
・デュワーズ
・ボウモア
漬込みウイスキーについて
漬込みウイスキーはウイスキーにお好みのフルーツなどを漬込んで作ります。
りんごやマンゴー、モモにオレンジ、レモン、プラム、メロン等など。
梅や紅茶、トマトに紫蘇等を漬けても美味しいです。
作り方は非常に簡単です。
清潔な容器にお好みの素材とウイスキーを入れるだけ!
漬込む期間は数日から数カ月間。
素材やご自身の好みに併せて色々と試してみてください。
漬込むウイスキーの最大の魅力は自身の好みに合わせて様々な素材の組み合わせが可能な点です。
世界で一つだけのオリジナルブレンドを作りましょう!
また、使用するウイスキーについても安価で入手する事が可能なウイスキーでOKな点も見逃せません。
リーズナブルに本格的な味の組み合わせを楽しむ事が可能な漬込み酒は、女性やあまり普段ウイスキーを飲まない方やお酒自体が得意ではない方にも向いている飲み方と言えます。
漬込みウイスキーに向いている銘柄は癖が無くあっさりとしたものが合います。
漬込み酒を作る際には下記の項目について注意をしてください。
下記に反する場合は酒税法違反となり罰せられる事になります。
①消費者が自ら(同居する親族も含む)消費する目的で作るのもでなければなりません。
②アルコール度数が20度以上のお酒を使用しなければなりません。
③ぶどう(やまぶどう含む)果実の酒の原料に使用してはいけません。
④米、麦、あわ、とうもろこし、こうりゃん、きび、ひえ、でんぷんを使用してはいけません。
漬込みウイスキーおすすめの銘柄
・ブラックニッカ クリア
・トリス
・ジェムソン
・カナディアンクラブ
その他
その他にもウイスキーの飲み方は多数存在しておりますが(アイリッシュコーヒー等)本日は紹介を致しません。
それらについてはまた次回以降に機会を設けてお話をしていきたいと思います。
その他のウイスキーの飲み方・用途
・アイリッシュコーヒー
・紅茶割り
・アイスにかけて
「ウイスキーのおすすめの飲み方 | ハーフロック・水割り・ウイスキーフロート・ホットウイスキー」の総評
本日はウイスキーの飲み方をご紹介する記事となりました。
前回の記事で紹介をいたしました飲み方に比べると若干マイナー感のある飲み方が多かったと思いますが、ウイスキーに興味をお持ちの方には是非とも知っておきたい知識となります。
ウイスキー自体は良く飲んでいるが普段の飲み方に飽きがきているとう方には、一度今回ご紹介を致しました方法で飲んでみて欲しいです。
飲み慣れた銘柄であったとしても普段と違う方法で飲む事により、今まで感じる事の出来なかった新たな発見があるかもしれませんよ(´・ω・`)
今後もウイスキーに関する記事をどんどん更新していきたいと思っておりますので宜しくお願い致します。
それでは今日はこの辺で(´・ω・`)ノマタネ
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