本日はジム・ビーム社(現ビームサントリー社)についての概要とアメリカンウイスキー(バーボン)の銘柄の一つである「ジム・ビーム(ホワイトラベル)」のテイスティングレビューを行います。
ジムビームと言えば日本でも特に有名なウイスキーの銘柄の一つです。
近年のハイボールブームの影響もあり、居酒屋では同銘柄を使用したハイボールである「ビームハイボール」を取り扱っているお店も年々増加しております。
今のところは角瓶を使用した角ハイボールと並ぶ…とまでは言いませんが、それに次ぐ人気を有している銘柄の一つだと言えます。
そんな現在上り調子のウイスキーの味は果たしてうまいのか、まずいのか…実際に4種類の飲み方(ストレート・トワイスアップ・ロック・ハイボール)で味を確かめてみます。
まず最初に結論として、実際にジム・ビーム(ホワイトラベル)をテイスティングしてみた結果としては、値段の割には味もうまい優れた銘柄であると感じました。
気になる方はお近くの小売店やAmazonなどの通販サイトを利用して手に入れてみてはいかがでしょうか。
そんなビーム社、及びウイスキーのジムビームについての詳細は次項に記しますのでよろしくお願いいたします。
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目次
ジム・ビーム社の歴史について
ジム・ビーム社はドイツからの移民の子孫であるヨハネス・ヤーコブ・ベームにより設立されました。
1790年にケンタッキー州に移り住んだヨハネスはその地で蒸留所を開設し、1795年に「オールド・ジェイク・ビーム」というブランド名で初めてウイスキーを出荷いたします。
以降は長きに渡りビーム一族の者がウイスキー事業に勤める。
ビーム社がケンタッキー州を蒸留所設立の地として選んだ理由としては、ケンタッキー州では「ライムストーンウォーター」と呼ばれる石灰岩の層によって濾過された湧き水(硬水)が流れています。
その澄んだ水こそ上質なバーボンウイスキー造りには欠かせない最適な素材なのです。
ライムストーンウォーターには石灰層の働きにより、味を悪くする不要な成分(鉄分など)が除去されている一方でウイスキーの味を柔らかくするカルシウム、カリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
そういった背景もありビーム社はケンタッキー州に蒸留所を建設することを決めたのです。
ジム・ビーム社こそがバーボンウイスキーの歴史である
ジム・ビーム、及びアメリカンウイスキーについて語る際に避けては通れなのが1920年に施行されたアメリカの禁酒法(禁酒令)時代になります。
当時のアメリカの酒税法では0.5%以上アルコール度数を有している物を作る事が禁止されます。
同時にアルコール類の販売や輸送についても違法となりました。
しかしアルコール飲料を飲むこと自体は禁止されてはいませんでした。
自国でのアルコール類の生産・販売が困難となったアメリカではありましたが、その結果として違法な酒場や酒類の密輸が多発します。
アメリカへのウイスキーの密輸に関してはカナディアンウイスキー(五大ウイスキーの内の一種類)の隆盛とも関わりの深いのですが、本日は割愛致します。
1920年に施行された禁酒法は1933年に廃止されます。
ビーム社は禁酒法の廃止が決まった直後からウイスキーの蒸留を新たに開設し、わずか120日(4ヶ月程度)で蒸留を再開させました。
その後1940年に同社の新しいウイスキーの銘柄として「ジム・ビーム」を発売させて現在に至ります。
禁酒法撤廃後にビーム社が早期の蒸留再開を行ったことはアメリカのウイスキー事業全体に対して活力を与え、多くの業界関係者に対しても勇気や希望を与えました。
そういった貢献・功績もあり、同社は「バーボン中興の祖」とも呼ばれております。
「ジム・ビームこそがバーボンウイスキーの歴史」と言われている所以には、ビーム社が果たした上記のような働きが大きく関わっている為なのです。
ジムビームのCMについて
日本でのジムビームのCMには人気タレントのローラさんが2015年から現在までの間イメージキャラクターを務めています。
ローラさんの貢献もありバーボンウイスキー ジム・ビームを使用したビームハイボールは今や日本の居酒屋には欠かせない定番のメニューとなりました。
ジム・ビームの種類について
ジム・ビームの銘柄一覧
・ジム・ビーム
・ジムビーム ハニー
・ジムビーム アップル
・ジムビーム ライ
・ジムビーム デビルズカット
・ジムビーム ブラック
・ジムビーム ダブルオーク
・ジムビーム ハイボール
通所ジム・ビームのみ200ml(ペットボトル)と1000mlのボトルサイズがあり、その他の種類は全て700mlサイズのみ。
ハイボール缶は350mlと500ml。
アルコール度数は
ハニーとアップルが35%
デビルズカットが45%
ダブルオークが43%
それ以外のボトルは40%
ハイボールは5%
その他のビーム社を代表する銘柄の種類について
・ノブ クリーク
・ブッカーズ
・ベイカーズ
・ベイゼル ベイデンなど
角ハイとジムビームの違いについて
ウイスキーやハイボールについてあまり詳しく、興味が無いという方の中には「角ハイとジムビームって何が違うの?」等と言われる方もいますがその両者は全く別物になります。
角ハイとは日本のウイスキーの銘柄であるサントリーの「角瓶を使用して作られたハイボール(ウイスキーの飲み方の種類の一つ)の事」を指します。
対してジムビームとはアメリカのウイスキー製造会社である「ビーム社(現サントリービーム)の作るウイスキーの銘柄」についてを指します。
因みに、巷では「ジンビーム」と呼ばれる方もいますがそれは誤りで、正しくは「ジムビーム」です。
お店でジンビームと注文をしても問題なくオーダーや通ると思いますが赤っ恥をかく前に正しい名称を覚えておきましょう。
貯蔵庫で起こった火災について
2019年6月末ごろに落雷が原因とみられる火災が発生し貯蔵していたウイスキーの樽約4万5千個が焼失するという事件がありました。
4万5千個と言えば凄まじい数になりますが、それでも同社が貯蔵しているウイスキーの総量から考えるとごくごく僅かな被害であったという事です。
凄いですね(´・ω・`)
被害額は数億ドルにものぼり、ボトルで換算するとフルボトル(700ml)1300万本程度に当たるとのことです。
しかし幸いにも、この火災で焼失した原酒はどれも比較的熟成年数の若い物が多かったため、同社が販売をしている銘柄の流通には大きな影響はありませんでした。
悲しい事件ではありましたが人への被害が無かった事だけは何よりの救いでした。
値段について
ジムビームの値段は希望小売価格では700mlは税抜き1,540円となっております。
しかし実際に販売されている価格はせいぜい1200円程度の場合が多いので、値段的には角瓶と同価格帯のウイスキーであると言えます。
ボトルデザインについて(※写真はベビーボトル)
ボトルデザインについては個人的には割と好きです。
瓶の形はシンプルでありながらもメリハリがありますしラベルのデザインも美しいです。
本製品には色々な種類の銘柄がありますが、ボトルの見た目に関してはスタンダードなホワイトラベルが一番格好良いですね(´・ω・`)
まずはストレートから飲んでみます
まず最初の飲み方はストレートです。
液色は割と濃い目ですね。
バーボン由来のバニラや花の様な甘い香りもしっかりと感じられ、実質1200円程度で購入する事が出来る銘柄の中では割と優秀な銘柄だと思いました。
アルコールの辛みは結構ありますが同時に口の中に広がる華やかな香りやしっかりとした甘味や旨味も感じられますのであまり気にはなりません。
ジムビームはストレートで飲んでも十分にうまい銘柄だと思います。
70点。
トワイスアップで飲んでみます
次の飲み方はトワイスアップ(加水)です。
ウイスキーと同程度の量の水を加えていただきます。
ストレートの時に感じたバニラの甘い匂いは控えめになりました。
その代わり、赤い花の様な爽やかな酸味のある爽やかな香りが前に立ってきました。
味も同価格帯と角瓶等と比べると十分に美味しいですね。
トワイスアップという飲み方ではアルコールの刺激も殆ど無く飲みやすいです。
この値段のウイスキーの場合は元々のボディが薄すぎる為に加水をすると旨味がほぼ感じられなくなってしまう銘柄が多い印象ですが、ジムビームの場合はウイスキー自体に割としっかりとした主張がありますので水を加えても銘柄の顔が見えなくなる様な事はありません。
ウイスキー初心者の方であればストレートよりもトワイスアップの方が好みという人も多いのではないでしょうか。
うまい。
70点。
ロックで飲んでみます
3番目の飲み方はオン・ザ・ロックです。
ロックの場合はトワイスアップの時とは真逆で、このウイスキーが持つ甘い香りの成分が際立って感じられる様になりました。
冷える事で感じられる香りの総量は減りましたが甘い匂いが際立ち割と好印象。
ロックにするとジムビームの持つ甘味や旨味は抑えられて、苦みやえぐみの様な部分がより目立つ様になった気がします。
何故だ…(´・ω・`)
まずいとは思いませんが個人的にはこの飲み方はちょっと合わないですね。
65点。
ハイボールで飲んでみます
最後はハイボールでいただきます。
所謂ビームハイボールと言うやつですね。
冷える+加水の影響か香りは全体的にあまり感じられなくなりました。
単に私が炭酸水を入れすぎたせいかもしれませんが…(´・ω・`;
味には飲みやすさと確かなジムビームの風味が確認できて非常に美味しいです。
バーボンウイスキーらしいコーン由来の甘い香りは女性にも受けそうな味わいです。
間違いないうまい一杯でした。
73点。
全体的な満足度について
ジムビームは様々な飲み方で美味しく頂くことができる優れたウイスキーであると感じました。
コンビニやスーパー等、どこのお店でもほぼ必ず手に入る手軽さと本格的な味わいは大変ありがたいです。
何処でも売られている銘柄は日常の中では割と軽視されがちではありますが、この銘柄が多く普及している理由は実際に味わってみると良く分かります。
要は普通にうまいんです(´・ω・`)
後は200mlサイズや業務用の4000mlサイズなど、用途別に様々な種類のボトルサイズがある事もこの銘柄の魅力の一つです。
ジムビームは初心者向けか
「バーボン」と聞くと西部劇に出てきそうな古臭くおやじくさい印象を持ちそうなものですが、こちらの銘柄に関しては広告塔を勤めるタレントのローラさんやサントリーさんの宣伝の影響もあり、若い方が日常の中で飲むことが出来るフランクなイメージがあります。
日本でここまでライト層にアピールが成功しているバーボンウイスキーは他にはありません。
バーボンウイスキー特有の癖も控えめで、飲み方についても割と万能なジム・ビームは正にウイスキー初心者に最適な一本であると思います。
こちらのボトルのおすすめ度やコスパについて
価格も安めでどこでも手に入るという手軽さに優れた商品なのでおすすめ度やコスパは高めです。
味わいについても上記の様に飲み方の種類を選ばず堅実でうまいです。
またバーボンウイスキー特有の癖も控えめなので、あまりアメリカンウイスキーを飲み慣れていないという方にもおすすめの一本となっております。
「ジムビームの飲み方などについて | 種類・ハイボール | ウイスキー 」の総評
本日はジム・ビーム者社(現ビームサントリー)についての概要説明と同社が販売を行うバーボンウイスキーの銘柄「ジム・ビーム(ホワイトラベル)」についてのテイスティングレビューを行いました。
日本中の居酒屋や量販店など、何時でもどこでも手軽に購入をする事ができる同社のウイスキーが世界中から愛さている事には確かな理由がありました。
手ごろな値段で入手が可能でありながらも品質は申し分ありません。
ホワイトラベルは日本国内のメーカーから同価格帯で販売されている物(角瓶等)と比較すると飲み方の種類も選びませんし汎用性の高さにも優れています。
こちらの銘柄について、これまで気にはなっていたけどまだ飲んだことが無いという方は一度手に取ってみてはいかがでしょうか。
ビーム社のウイスキーはバーボン初心者にもおすすめな銘柄です。
同社のその他の種類の銘柄(デビルズカットなど)について、もしも身の回りに取り扱いのあるお店が無いという場合にはAmazonなどの通販サイトをご利用されるのも一つの手ですよ。
ジムビームについては、今後も同のシリーズテイスティングレビューを行っていく事を予定しておりますのでよろしくお願いいたします。
それでは今日はこの辺で(´・ω・`)ノマタネ
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