本日はサントリーが製造、販売を行っているウイスキーである角瓶についてのレビュー記事を書いていきたいと思います。
ウイスキー角と言えば角ハイボールで有名なウイスキーですよね。
値段的にも割とリーズナブルで庶民の味方的なあいつです。
現在では居酒屋で定番メニューとなったハイボールではありますが、それに当たってのサントリーの角ハイボールの果たした役割は非常に大きなものであると言えます。
今更私がレビューを行うまでもないとは思いますが、改めてウイスキー角の歴史や概要、味などについて確認をしてみると何か新たな発見があるかもしれないと思い今回記事を書いてみる事に致しました。
まず最初に、実際に角瓶を飲んでみた結果としては元々のボディの薄さからストレートやロックではあまりうまいとは思えませんでしたが、ハイボールにした場合には途端に化ける面白いお酒だと感じました。
詳細については次項で記していますのでよろしくお願いいたします。
目次
角瓶の歴史
ウイスキー角はサントリーが製造、販売を手掛けているブレンデッドウイスキーです。
世間では「角」や「角瓶」などの呼ばれ方をされています。
そんな角瓶の歴史は意外に長く、1937年に発売された「サントリーウイスキー12年」が今日の我々がよく知る角瓶の前身として登場致します。
角瓶の発売までの間はウイスキー事業に置いて何年も不遇の時を過ごし、度重なる赤字の山を築いたサントリーではありましたが、角瓶の大ヒットによりそれまでの負債を一気に返済します。
その後角瓶は日本海軍や日本陸軍の得意先に認定され巨大な販路を得る事となります。
またその影響もあり、ウイスキーを製造する為に必要となる原料である穀類を優先的に入手する事が出来る様になりました。
発売当初は「サントリーウイスキー12年」という名で販売をされていましたが、後にウイスキー愛好家たちの間で呼ばれていた愛称である「角」、「角瓶」が公式に採用される形で「サントリー角瓶」という名称に変更されました。
1950年代の事です。
以前の酒税法では角瓶は「特級」にカテゴライズされており非常に高い税を課せられていましたが、1989年の税制改正などに伴いウイスキーの値段は大きく低下し、その影響により1990年代には以前に比べて非常に手ごろな値段で手にする事が出来るようになりました。
その後、ウイスキー角は姉妹商品等を展開しながら様々な奮闘をいたしましたがウイスキー業界自体は冬の時代を迎えます。
1980年代中ごろから20年以上にも渡る長い不遇の期間を経て2008年に遂にウイスキー業界は旋風を巻き起こし春を迎える事となるのです。
その春の嵐の中心にいたのが本日の主役である「角瓶」だったのです。
CMについて
2008年にサントリーはウイスキー角のCMに当時人気の高かった女優の小雪さんを起用し「角ハイボール」のフレーズで盛大にCMを打ちました。
それまでは居酒屋で飲むとすればビールか酎ハイというのが定番でしたが、こちらのCMが放送された事をきっかけとして居酒屋でハイボールを注文するお客さんが爆発的に増えました。
角はウイスキー業界にとっては正に救世主と言っても過言ではありません。
因みにCM中に流れていたのは石川さゆりさんの「ウィスキーが、お好きでしょ」という歌です。
このCMは出演しているキャストの変更はありますが現在でも継続して放送されており、それに伴いGoogleの検索で「角ハイボール ウイスキー」と入れると今でもサジェストに「ウィスキーが、お好きでしょ」が表示されます。
角ハイボールを飲む層の拡大
角ハイボールがここまで浸透した理由としては若年層や女性から飲まれる様になった点が大きいと思います。
それまではウイスキーを消費する層と言えばある程度年齢層の高い方達が中心で、若者には取っ付き難い印象が強かったウイスキーですが、ハイボールにする事でライトで身近な印象を持ちやすくなりました。
また味自体についてもハイボールにする事でウイスキー特有のアルコール度数の高さが緩和され、お酒があまり強く無い人であってもウイスキーを楽しむことができる様になりました。
ウイスキーは蒸留酒であるという事から、他のお酒と比較して糖質やカロリーが低めな点も角ハイボールがヒットをした要因の一つとなっております。
普段は糖質やカロリーを気にしてあまりお酒を飲まない若い女性にとってハイボールは非常に都合が良く、そういった層からもウイスキー角は支持を得る様になります。
角瓶は時代に選ばれたお酒だと言えるかもしれませんね(´・ω・`)
ウイスキー「角」のラインナップ
現行商品
ウイスキー角の現行商品のラインナップとしてはコンビニなどでよく目にする180mlの所謂「ミニボトル」と呼ばれるサイズの物から始まり、我々が良く見知った700mlのフルボトルサイズの物、その他にはペットボトル入りの徳用サイズと非常に多くのラインナップが販売されています。
ペットボトル入りの商品については普段酒屋へ足を運ばない方であればあまり目にする機会は無いかもしれませんね(´・ω・`)
日頃からサントリー角を常飲されているという方であれば、ペットボトルに入った4リットルサイズ入りの商品を購入する方がお得だったりします。
4リットルの様な大きなサイズの角瓶を入手する為には自ら直接お店へ出向いて購入をするという方法もありですが、個人的ににはネット通販で購入される事をおすすめ致します。
特にご自宅が高層階であるという方の場合は購入後に家まで持ち帰るのは結構な手間ですからね(´・ω・`)
ネットでポチって運送業者さんに運んでもらう方が個人的には楽で良いと思います。
休売・終売商品
ウイスキー角の歴代のラインナップには我々が普段よく目にする物(通称「黄角」)の他にも「白角」、「黒角」、「プレミアム角瓶」という銘柄がレギュラー商品として販売されておりました。
残念ながら黒とプレミアム角瓶は終売となっており、白角についても現在は休売中となっております。
白角については現在でもスーパーや量販店では割と目にしますし、ネット通販でもそこまで高騰はしておりません。
また白角を使用した「サントリー特撰白角水割」について現在でも継続して販売が行われております。
気になる方はご自身の身近な販売店などを探してみてはいかがでしょうか。
角ハイボール缶
言うまでもないとは思いますがウイスキー角のハイボール缶はコンビニやスーパー等で簡単に入手をする事が可能です。
値段的にも大抵の場合、一本200円弱程度となっておりますので大変お手頃な価格で購入をする事ができます。
仕事帰りにふらりとコンビニに立ち寄った際などにはついつい手が伸びてしまいがちですよね(´・ω・`)
ラインナップについてはアルコール度数が7%のレギュラー商品以外にも、アルコール度数9の「濃いめ」も販売されています。
レギュラー商品の角ハイボール缶については、いつもの味を手軽に楽しむことができる点が魅力です。
対して「濃い目」の場合は角の銘柄が持つ美味しさを普段以上の濃さで味わうことが可能な点が魅力なのですが、それでいて値段は通常の物と点も個人的にはポイントが高いです(´・ω・`)
角瓶の見た目について
「角瓶」とはかつて愛飲者の方から呼ばれていた愛称を元に名付けられた商品名となります。
その名の通り角ばった独特の見た目が非常に目を引く角ウイスキーですが、その特有のボトルデザインは薩摩切子からの影響が大きく、1937年に発売を開始した当初から変わらない亀甲文様は今も尚、古臭さを感じさせません。
ウイスキー角の液色については鮮やかで美しい琥珀色をしています。
その他のウイスキーと比較して特段色が薄いわけでは無く濃いわけでもありません。
平均的な明度、彩度の液色となっています。
ストレートで味を確かめます
まずは香りから。
ストレートの場合、香り自体はそこまで強く感じる事ができませんでした。
じっくりと時間をかけて確かめてみると、微かにではありますがフルーティーな香りが感じられました。
味についてはアルコール度数の割に意外にまろやかで口に含んだ際の刺激、辛味は想像以上に少なかったです。
しかし飲み込む時にはやや喉に引っ掛かる印象。
同時に旨味等の良い部分もあまり感じられません。
まずいという訳では無いですが美味しくもありませんでした。
風味も非常に平坦で深みなどは全く無く、飲む前に香りを確認した時とあまり印象は変わらなかったです。
ウイスキー角のストレートに点数を付けるとすれば「52点」といった感じです。
トワイスアップ(1:1)
次はトワイスアップで飲んでみます。
ウイスキーと水の比率は1:1。
全体的な香りはそこまで強く無く、ストレートで確認をした時と比較して大きな変化は感じられませんでした。
強いて言えばやや甘味の部分の香りは感じ辛くなり、フルーティーな酸味の部分の香りはストレートで飲んだ際よりもはっきりと感じられる様になった印象。
味は非常にスムースで飲みやすいが同時に特徴となる部分が何も感じられなくなる。
ほぼただのアルコールといった印象でまずい訳では無いが美味しくも無い。
でもややまずい。
50点。
ロックで味を確かめます
香りの印象は上記の飲み方とほぼ同じです。
この銘柄が元々持っている香り自体が非常に貧相なので、ロックにする事で起きる変化には気付くことができませんでした。
恐らく多少の変化はあったと思われますが、そもそもの香りが乏しい事からの変化率の小ささが原因だと思われます。
後は私が徐々に酔いつつあった事も原因の一つと思います(´・ω・`)
ロックで飲んだ場合はストレートに比べると飲みやすく、またトワイスアップよりは味に深みを感じられました。
53点で。
最後はハイボールの味を確かめます
ハイボールにすると香りは甘さの部分が目立つようになりました。
やはり角瓶はこの飲み方が一番しっくりきますね。
クリアな味付けは癖が全く無くとても飲みやすいです。
ハイボールにするとスイスイ飲めてしまいます。
食中酒に向いている理由が良く分かりますね。
やはりこの飲み方が一番うまいです。
ストレートやロックで飲む場合と比較するとアルコール度数も丁度良い塩梅に落ち着くので飲みやすく飲むペースが上がる為、この銘柄のボディの薄さをあまり感じ辛くなります。
ハイボールで飲む場合は良い意味で誤魔化しが効いているという事ですね(´・ω・`)
69点
リピートの有無と全体的な満足度
ウイスキー角はハイボールで飲む場合に限れば価格の割には良い商品だとは思いますし、この値段で(だいたいどこのお店でもフルボトルが1300円前後)この味、且つ食中酒として考えるのであれば合格だとは思います。
リピートも何れはすると思います。
しかし以前であれば兎に角、うまい物からまずい物まで色々な銘柄、価格帯のウイスキーを飲んできた現在では、正直そこまで飲んでいてうまいと思う程のクオリティでは無いというのが正直な感想です。
値段相応といった感じでしょうか…。
上手く言えないのですが、居酒屋の雰囲気や料理等の雑然とした状況で飲むのであれば非常に優れた商品になると思います。
酒や料理を目立たせるための酒であり完璧な黒子としての役割を果たす事が可能な銘柄です。
しかし、良い意味でも悪い意味でも味をしっかりと確認する事が可能な家飲みの場合は、ウイスキー角のもつボディの薄さの部分が際立ってしまいます。
サントリー角瓶は初心者向けか玄人向けか
変な癖も無いのでどちらでもイケるお酒です。
味的にはウイスキーの初心者向けな印象ですが、値段を考えると「酒飲み」の玄人の方にも向いていると思います。
サントリー角のおすすめ度やコスパについて
ハイボールという飲み方に限ればウイスキー角はコスパ面で見ても割と優れた商品だと思います。
また、何処でも手に入る手軽さや毎日飲んでも飽きの来ない癖の無い味わいは万人受けも抜群です。
ライトな飲み口は食事の邪魔もしないので日本食にも合います。
ウイスキー自体が苦手と言う方以外であれば角は誰であっても進める事のできる優れた一本だと思います。
個人的はお勧め度は100点満点中の67点になります(ハイボール以外を完全に無視している為の点数。全部合わせるともっと低い)。
「ウイスキー角について | サントリー角瓶」の総評
本日はサントリーウイスキー、「角瓶」についての記事となりました。
近年のウイスキーブームによる需要の拡大で入手する事が難しくなった銘柄も多い中、角の場合は変わらず日本全国で入手する事が可能です。
ウイスキー角については値段に関しても非常にお手頃なのが嬉しいところ。
いつでも手に入れる事が出来てリーズナブルな角瓶は庶民の味方として今後も我々の側に寄り添い続けてほしいですね。
本日は行いませんでしたが角はお湯割りも合うと言われています。
お湯割りについても今後の記事の中で触れてみたいと思います。
今後もウイスキー関連の記事をどんどん更新していくつもりです。
また、銘柄毎の飲み比べやランキングなども行っていく事を予定しておりますのでよろしくお願いします。
それでは今日はこの辺で(´・ω・`)ノマタネ
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