美術館の監視員のアルバイトをやってみた感想

2019年5月21日

大阪市の美術館
私は以前とある私設の美術館で展示室内の監視業務のアルバイト(派遣)をしておりました。
本日はそこでの体験を元に美術館監視バイトの良かった所や苦労した所をお話ししたいと思います。

目次

美術館のアルバイトに採用される人の特徴

私かアルバイトで勤務をした時は私以外の監視員は全員が女性でした。
これは基本的に募集する比率自体が圧倒的に女性の方が多いという事が理由になっていると思いますし、「美術館の展示室の様な空間には男性よりも女性の方が威圧感等もなくお客様への対応も柔軟な方が多いのでこの仕事に向いているだろう」という採用側の考えも合致した結果でもあると思います。
実際にどの美術館へ行っても展示室での案内や受付の方などは女性の方が比率的にはかなり高いですよね(`・ω・´)
男性である私がこのバイトに受かった理由は自分でもよくわかりせんが、おそらく元々美術関係の出身であるという事と単にシフトに多く入る事ができたからという事が理由なのではと思っています。
当時私と一緒に採用された方の年齢層的には20代から50代まで割と幅広く採用されていたと思います。
私と一緒に採用をされた方の特徴としては美術家や音楽家、過去に美術館の監視業務を行った経験のある方に絵を習っている方等殆ど何かしら絵や芸術等に関わっている方達でした。
これだけバラエティー豊かなメンツが集まったのは本当にただの偶然だとは思いますが、やはりそういった経験をお持ちの方は採用の際には強いのかもしれません。
他に採用された方の特徴としては、当然かもしれませんがシフトに多くはいる事ができる方が重宝されていました。

美術館で働く人たち

美術館の仕事自体は私たちの様に監視業務を行う者達の他にも、その美術館へ出入りする様々な業種の方が存在します。
流石に異業種の方達の中には男性も割といました(´・ω・`)

■ 美術館に出入りしている主な業者は下記になります

  • ・美術館を運営している会社の従業員
  • ・学芸員
  • ・受け付けや案内を行う職員
  • ・レストランの従業員
  • ・私たち派遣アルバイトの監視員
  • ・警備員

その他には
美術大学の生徒や近所の高校生などが数日間の業務体験などを行っておりました。
美術館での業務はこの様に多様な出入り業者の方たちと共に働く形態となっておりましたが、基本的には皆さんいい大人ですし業種を越えた必要以上の干渉等も無かったので特に問題はありませんでした。
まあちょっと休憩の時等は気が休まらなかった事もありましたが、それについては後程少しだけ触れます。

美術館での監視員のバイトのメリットとデメリット

まずは美術館の監視バイトをする際のメリットとデメリットを簡単に書き出してみます。

【メリット】
同じ美術系の方や趣味で絵を描かれている方々とお知り合いになりやすい
人との出会いは偶然のご縁なので絶対にという訳ではありません。
ですが基本的にはわざわざ自分の嫌いな事や興味のない事を仕事にしようと思う方は少ないはずなので、結果的に美術に詳しい方や本職の方とお知り合いになる可能性が高い仕事だと思います。
美術関係の方って、少しでも美術と近い場所に身を置いておきたいと考える人が本当に多いんですよ。当然か(´・ω・`)

美術館の作品を無料で見ることができる
本来であれば入場料を払わなければならない貴重な作品であったとしても、美術館監視員のアルバイトであれば無料で見放題なこともメリットの一つと言えます。
特に会館時間前であれば誰もいない空間で作品を見る事ができるので、自分の大好きな作品を独り占めしで鑑賞する事も可能です。

割と手軽に接客業の経験を得る事ができる
接客業と言われると身構えてしまう方って結構いませんか?
そんな方にもオススメできるのがこちらの監視員のアルバイトなんです。
美術館の監視員であればアパレル業の様なノルマや、「特に用事は無くても商品を買ってもらう為に無理してでもお客様へ声をかけないといけない」(*_*)
なんて事は一切ありません
ので接客業の経験が無い方にも比較的始めやすい仕事と言えると思います。
むしろ美術館の監視員の場合はあまり目立ってしまっては作品鑑賞の邪魔になるだけなので、
お客さんからのアクションが無い場合は目線を少し下げて固まっている位が丁度いいんです。
ただしこれは一切接客をしなくても大丈夫という意味ではありません。
作品に近付きすぎたり触りそうになったお客様へは監視員が注意をする必要があるのでその際には、自分から歩み寄ってお客様へ話しかけに行く必要があります。
その他にはお客様の方から美術館内についてや展示している作品の詳細についての質問を受けることがあるので対応が必要になります。
このように監視員のアルバイトを経験しておけば、その後の就活や転職活動の際にも堂々と接客の経験があるとアピールできますので、そういった意味では割とお得な仕事かもしれません。

余計な雑務等をする必要がない
普通のアルバイトであれば本来の仕事以外にも開店前の準備や閉店後の後片づけに掃除など、様々な雑務に追われる場合も多々あると思います。
でも美術館で働く場合であればそういった事を生業としている専門の業者さんが元々入っているので、こちらがその類の煩わしい対応をする必要は全くありません。
自分の専門である監視員の仕事だけに集中して働く事ができるので、あまり器用でない方であっても働きやすい仕事だと思います。

空調の効いた環境
美術館の館内は空調がきいているので季節を問わず常に快適です。
なので暑いところや寒い状況が苦手…という方でも働きやすい職場になっています。
また雨の日でも美術館の館内であれば全く影響を受けないので気候にも左右されずに仕事をする事が可能です。
環境面で安定して働きたいという方にもオススメの職場ですよ(´・ω・`)

【デメリット】
色々な方たちとお知り合いになることはできるが、出入り業者が多いので仕事中も休憩中でも気が休まらない
仕事をしていると当然定期的に休憩を挟むことになります。
その際、美術館のアルバイトの場合どうしても避けては通れないのが休憩室で別の業者さんと相席になるという事です。
もちろん別の会社の方であっても、皆さんとても良い方ばかりなのですが、やはりどうしても気を遣ってしまうので少し落ち着きません。
色々と別の会社の方の事情などもお聞き出来て有意義ではあるのですが、仕事中は常にお客さんに囲まれている仕事なので休憩中くらいはゆっくりしたいというのが本音としてありました(´・ω・`)

割と簡単な部類ではあるが接客業でもあるので、その類いのストレスが存在する
仕事の内容自体は上記の様に非常にシンプルである為比較的すんなりと入っていくことはできますが、当然ながら我々監視員にお客様を選ぶことは出来ません。
こんなことを言うと何を偉そうにだとか甘えるなと言われるかもしれませんが、実際に現場で仕事をしていると常に「お客様第一」という訳にもいきません。
お客様に展示を楽しんでいただく事もこのバイトの大切な仕事ではありますが、それでも我々は読んで字の如く『監視員』として現場に立っています。
ですのでお客様への接客と同じくらい展示されている作品の監視をし、保護を行う事も大切なんです。

勿論殆どのお客様はマナー良く鑑賞していただき、こちらから声をかける事も無く美術館を後にしていただく場合が殆どです。
しかし中には何を勘違いされているのかと言いたくなる方々が一定数いる事も事実です。
いくらお金を払っているからと言ってやはりマナーは守っていただかないと駄目ですし、そもそも美術館での「入場料金」の意味とは「マナーを守っていただけるのであれば入場料金を支払う事で作品鑑賞を楽しむ事ができる」という権利を買う様なものなのです。
マナーを守ればこそ、その料金で楽しんでいただくことが出来るという事が本来は前提にあるのですが、そこを履き違えて注意事項を守らずに身勝手な振る舞いをした結果、こちらから直接注意をされて気を悪くするというなんとも情けない方々もやはり一会期中に何名かはお見受けします。
守れていない時点でどちらに非があるかは明白ですし、いくらお客さまであろうとこの事に関しては文句を言う資格はありません。
それはただの逆切れです。

なんてことを連日勤務していると心の中では考えてしまいがちですが、どれだけ正論であろうとこの様な事は当然口には出せませんので気付いたらストレスがマッハになっている事もありますよね。
まあこれはどんな仕事にも言える事なのですが、この項目が気付いたら他よりも圧倒的に長文になってしまっている事からも色々と伝わると思います(´・ω・`;)

因みにマナーの悪いお客様の一例を挙げると

  • ・館内で指定の区画以外での飲食行為
  • ・展示室内で勝手に写真を撮る
  • ・展示室内での撮影を注意された後も監視員の死角に入った隙に再度写真を撮影する
  • ・展示作品に触れる
  • ・傘や自撮り棒等の長物、水気を含んだものを持ち込む
  • ・飲食物のゴミを監視員に押し付ける(渡した本人はゴミ箱が無いと怒っていましたが、そもそもゴミは持ち帰る物であり展示室へ持ち込んで良いものでもない)

他にも挙げればまだまだありますがキリが無いのでこの辺りにしておきます。
上記は事前に受付で禁止事項として説明をさせていただいておりますので、それを分かった上での行為となっております。
こういった場で注意を受ける事は当人にとっても本当に嫌な事だと思いますが、注意をする側も本当に嫌なんです。
仕事でなければ絶対にしたくないです。

美術館へ来られた方にはお金を払ってもらっている以上ちゃんと楽しんでいただきたいですし監視員の立場からしても、お客様にはその日一日を注意を受ける事無く良い気分で過ごしてほしいとも思っています。
「マナーを守るという事はご自身の為でもある」という事を覚えておいてほしいです(`・ω・´)

季節に関わらず常に正装(他の業種の方は私服でも)
美術館の監視業務には基本的にはフォーマルな格好が求められます。
男性であればスーツ、女性も同様にスーツやそれに近い格好が強いられるます。
夏場であってもスーツの着用が義務付けられているので空調が効いているとはいえ連勤となると暑さでちょっと嫌になります。

美術館の監視員のアルバイトをやってみた感想のまとめ

美術館でのバイトを経験してみた感想としては、個人的には悪くないバイトだとは思いました。
給与や待遇の面などはそこまで良いものではありませんが、屋内の仕事という事で身体的な負担は少なめですし、お客様への対応に関しても慣れてしまえばある程度問題がなくなると思うので続けやすい仕事だとも思います。
まあもちろん一緒に働くスタッフさん次第でもありますが。
基本的にどの美術館であってもこちらのアルバイトであれば「地獄のブラックバイト」という事は無いと思うので興味がある方は一度経験してみてもいいと思います(´・ω・`)

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